よいランニングフォーム
効率よいランニングと怪我の予防の鍵は、よいランニングフォームです。健康のため、またはマラソンのトレーニングとしてランニングをはじめる人のほとんどが、どのように走るかということについて深く考えていません。ランニングシューズを買い、靴ひもをむすび、すぐ走り出してしまうのです。
ランニングの魅力の一部はシンプルであること。しかし、正しいフォームをしらずにランニングを始めると、非常に非効率的な走り方をしたり、ひどい場合にはさまざまな怪我を経験することにもなります。
効率的に走るには、筋力をなるべく使わないで地表を移動するときにどのように身体が自然な動きをするかということと、自分の身体そのものを知る必要があります。よいランニングフォームは、歩幅を短くとり、ピッチを上げ、ミッドフット/フォアフット(つま先ではなく、拇指球の辺り)で軽く着地し、過剰な筋力を使って地面を蹴り上げず、すばやく足を持ち上げることが大切です。若干の前傾姿勢をとり、腕をリラックスしてふることも大切です。
ニュートンランニングが 「Land-Lever-Lift(ランド・レバー・リフト)」とよぶテクニックを理解するには、表面がスムーズな床で裸足で走ってみることです。ごく自然にミッドフット/フォアフットで軽く着地し、すばやく足を持ち上げて次の一歩をふみだします。人間の身体は、ヒールストライクを繰り返すことによって生じる鈍的外傷を受容する構造になっていないため、堅い地表を走行するときは特に、踵から着地しないようにできているのです。
長距離ランナーが陥りやすい問題は以下の二つです。1)前進推進力にブレーキをかけ、再度前進するため、つま先で地面をハードに蹴り上げてしまう過剰なヒールストライク走法。そして、2)スプリンターのようにつま先で速く走り、ふくらはぎ、大腿屈筋、アキレス腱などの前進動作に関わる筋肉のみを酷使して、身体に自然に備わっている衝撃吸収のしくみを活用しないことです。両者とも一歩踏みだすごとに垂直方向の動きが過剰にでるため、効率がわるく、余分な衝撃が身体に加わり、筋肉や腱へのストレスを生み出します。
かかとからハードに着地し、過剰にブレーキをかけ、再度前へ進むため蹴りだしをしていると、ブレーキをかけるときに使う筋肉(特に四頭筋と脚の下部の前面にある前脛骨筋)と前進に使う筋肉(ふくらはぎと大腿屈筋)に加え、脚の下部、足首、足(足底筋膜やアキレス腱)を使い過ぎ、さまざまな怪我につながります。スプリントするときのように前傾しすぎると、ふくらはぎと大腿屈筋を使い過ぎ、アキレス腱にかなりの負担がかかってしまいます。
他のスポーツの場合には正しいフォームを学んでからはじめます。それをランニングにもあてはめてみませんか。新しいゴルフクラブを買い、練習場にいって指導もうけずに、または正しいスイングの知識がまったくないまま100球打ったとします。何度も違ったフォームになり、良い結果も悪い結果もでて、疲労困憊し、翌日には筋肉痛になるでしょう。
よいフォームで走ることは大切です。それは効率につながります。いいかえれば衝撃を減らし、怪我の予防になるからです。リラックスして走り、一歩ごとに軽く接地し、すばやく足を引き上げることを意識することが大切です。
ダニー・アブシャーは米国コロラド州ボルダーに本社を置き、効率的なミッドフット/フォアフット走法に適したがランニングシューズを製造するニュートンランニングの共同設立者です。20年以上にわたりランナーやトライアスリートのための先進的なシューズを作り続けています。



